花粉症の対策 新しいお薬 - 鈴木クリニック 内科 循環器内科 小児科 名古屋市名東区

花粉症の対策 新しいお薬

アレルギー性鼻炎には、花粉症などの特定の季節に発症する「季節性アレルギー鼻炎」と ハウスダストなどを原因として年間を通じて発症する「通年性アレルギー性鼻炎」があります。 今回は「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」についてお話したいと思います。 アレルギー性鼻炎になると、花粉やハウスダストなどのアレルゲン(アレルギー反応を起こす原因物質)が、体内の免疫システムを刺激して様々な症状を引き起こします。

 

アレルゲンの原因を調べる方法は…

● 鼻汁中好酸球検査

鼻汁を綿棒で採取して検査します。 アレルギー性鼻炎の人では鼻汁に白血球の一種である好酸球(アレルギー反応に関与する細胞)が増えているので、アレルギーによる鼻水と診断することができます。

● 特異的IgE抗体検査 (注)IgE抗体とはアレルギー反応に関係する抗体

採血をしてアレルゲンに対する抗体を調べる検査です。 一度に多くのアレルゲンを調べることができ、その反応の強さも判断できます。原因アレルゲンが判明すれば生活環境を工夫することでアレルギーを出にくくすることができるので一度調べてみることをおすすめします。

 

花粉症の症状として多い、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみを予防するには…

●花粉を吸わない

●花粉を浴びない

●花粉を持ち込まない

がポイントになります。

 

詳細は他所にゆずりますが、

外出時には…

・マスクをする ・メガネをする ・帽子をかぶる 

・外出前に衣類に花粉防止スプレーや静電気防止スプレーを使用すると花粉がつきにくくなるのでおすすめです。

帰宅後には…

・玄関で衣類や髪などに付着した花粉をしっかり落として家の中に花粉を持ち込まない ・手洗い・うがい・洗顔。

・空気清浄機を活用する ・室内の掃除はこまめにする

 

しかし、これらの予防をしても症状を十分に抑えることは難しいので、<お薬による治療>が必要になります。

当院でも花粉症のお薬の処方を行っています。

◆初期療法

花粉の飛散が始まる頃から治療を開始する方法です。 繰り返し花粉を浴びて、鼻の粘膜が過敏になると少しの花粉でも症状が出てくるようになります。一度、症状が出てしまうと改善することが難しくなるので、症状が出る前からお薬を服用して、症状をコントロールしやすくします。 お薬を服用する時期は、花粉の飛散開始予測日の1~2週間前が理想的です。 しかし飛散開始日を予測するのは難しいので、1月下旬~2月初旬に初期療法を開始することをおすすめします。 内服薬や点鼻薬は症状の強さや副作用(主に眠気)の強さに応じて数種類から選択します。症状をお聞きしながら最適な薬を選んでいきます。

◆導入療法・維持療法

花粉が本格的に増えてくると、初期療法だけでは症状を抑えることが難しくなることがあります。その時は、お薬を追加したり変更したりしますので、御相談ください。

◆ 減感作療法

アレルゲンをごく少量から投与し少しずつ増量、高濃度にしていきアレルゲンに対する反応を減少させる治療法です。

平成26年10月よりスギ花粉症のみを対象としたアレルゲン免疫療法薬「シダトレン スギ花粉舌下液」が発売されました。 シダトレンは舌下に投与する薬でこれまでの皮下注射に比べて自宅で服用ができ注射による痛みもなく治療ができます。 用法・用量は12歳以上の方が対象で1日1回、舌下に滴下し、2分間そのままにしたあと飲み込みます。その後、5分間はうがい・飲食は控えて下さい。

当院での具体的な治療手順はこちらを参考にしてください。

 

                                      事務 水上

 

 
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