自覚症状がないときに治療を開始する基準 - 鈴木クリニック 内科 循環器内科 小児科 名古屋市名東区

自覚症状がない時に治療を開始する基準 ー 高血圧 高脂血症 糖尿病

 心筋梗塞や脳梗塞になってから治療を開始する患者さんは再発予防のため(二次予防といいます)に最大限の治療をしておく必要がありますので、自覚症状の有無にかかわらず高血圧や高コレステロール血症や糖尿病の治療を行うことに誰しも納得しやすいと思います。  しかしまだ何も病気の症状がでていない状態での高血圧や高コレステロールや糖尿病の治療(一次予防といいます)は本当に必要なのか疑問に思われる方も多いですね。

 その場合、「この状態だとこれまでのデータでは10年間に10%の確率で心筋梗塞を発症するのですが、内服治療をすることで5%になります。」というデータに基づいた説明が有用です。もっと単純に「処方する医師自身が同じ検査データであったならどのような治療をおこないますか?」とおたずねになるのも良い方法だと思います。医師はすくなくとも一般の方よりは薬の効果や副作用のことをよく知っていますし、実際に治療がうまくいった経験も、期待通り病気を予防できなかった苦い経験もあります。薬の値段と治療効果を含めてアドバイスをしていただけると思います。  

 

 鈴木クリニックでは他の病気の状態やこれまでにかかった病気、遺伝的な素因に応じて患者さんひとりひとりで治療目標値を変えています。たとえばコレステロール値や中性脂肪値に異常がある場合、すべての患者さんに食事指導と運動指導を行いますが、家族歴、性別、高血圧、糖尿病や耐糖能障害(=糖尿病予備軍)の有無によってお薬による治療開始の必要性と治療目標値をひとりひとり個別に判断しています。

 他院で治療をすすめられた方でも生活習慣の指導のみで経過をみている患者さんもおられますし、逆にしっかりと内服治療するべきですとお話することもあります。鈴木クリニックでは最新の知見にもとづき自分や自分の肉親が患者さんと同じ状態だったらどうするかを考えてアドバイスしています。

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