適正な体重 - 鈴木クリニック 内科 循環器内科 小児科 名古屋市名東区

適性な体重に近づけるために

①脂質の摂取を減らす

ここで言う脂質とは主に中性脂肪のことで、肥満の場合中性脂肪の摂取が増加していることが多いようです。

炭水化物とタンパク質は1g=4kcalですが、脂質は1g=9kcalと大きく、脂質を制限することによってカロリー削減効果が大きいことがわかります。普段から脂質を多く摂っている方は特に効果的です。


~脂質を控える食事の例~

  • 揚げ物を減らす とんかつ:600 kcal → ポークソテー:350 kcal  (250kcal減)
  • 牛乳やヨーグルトは低脂肪タイプにする 牛乳1杯:120 kcal → 低脂肪牛乳 1杯:60 kcal (60kcal減)
  • 肉料理はロースからヒレやモモにする 牛ロースは150g:600 kcal → 牛ヒレ150g:350 kcal (250kcal減)
  • バター・マーガリンの使用を控える バター10g:76 kcal → 苺ジャム10g:20 kcal (56kcal減)
  • 麺類は油分が少なめのものにする とんこつラーメン : 750kcal → 醤油ラーメン : 500kcal (250kcal減)
  • 脂肪分の多い洋菓子から和菓子や果物に ショートケーキ:300 kcal → 大福 :150 kcal (150al減)
  • ポテトチップなど油脂を使ったスナック菓子を控える ポテトチップ(50):280 kcal → カステラ(50):160 kcal (120kcal減)
  • ドレッシングはノンオイルタイプにする オイルタイプ 10g:40 kcal → ノンオイルタイプ 10g:10 kcal (30kcal減)
  • 朝食の卵料理の油を控える スクランブルエッグ(卵1個):160 kcal → ゆで卵:60 kcal (100kcal減)


     *脂質の摂取量を減らすだけで相当なカロリー制限ができることがわかります。


考え方のポイントは、洋食や中華料理は脂質が多い傾向があるので、和食を基本にするとよいでしょう。また外食の際には、そばやカレーライスなどのような一品料理よりは、品数が多く栄養バランスがとりやすい定食を選ぶようにすることをおすすめします。


②食べる量を一律減らす  どの食品がどれくらいカロリーがあるか覚えてさらに量を計算するのは難しいですし、食べたいものを食べられないのはつらいので主食とおかずを一律に減らすことがカロリー削減の近道です。例えばごはんとおかずを普段食べている量の4/5前後にします。ただし、野菜・海藻・きのこなど低カロリーの食品は減らす必要はありませんので、積極的に摂るようにしましょう。


③ゆっくりよく噛んで食べる 早食いは必要以上に多く食べてしまいますし、よく噛んでゆっくり食べると満腹中枢が刺激されるので、普段の4/5の量でも不足感はでにくく自然に食事量を減らすことができます。また食べる順番も工夫してみましょう。野菜類や海藻など食物繊維の豊富な食品を先に食べると、噛む行為が自然と行われ、早く満腹感が得られます。水分を含む汁物を先に食べるのも満腹感を早く得られるので過食防止になります。


④一週間単位で効果を確認  カロリー制限の効果を確認するために、体脂肪計があると便利です。測定は毎日決まった時間に測定します。測定誤差や身体の水分量などで測定結果は多少変わるので、一喜一憂せず、一週間単位で体脂肪率の傾向をみましょう。効果が少ないと思ったらカロリー制限方法に問題はないか、運動はちゃんとしているか考えてみましょう。目安として一週間に減らす体脂肪の目標は0.3~0.5%程度(体重では0.2~0.5㎏)です。少しずつゆっくりでよいので着実に実行しましょう。また体脂肪計が無い場合でも、自分の体つきと体重をみれば効果がわかると思います。体重が減っているのに体つきがあまり変らないときは体脂肪はあまり減ってないかもしれません。運動をしているか、食べ過ぎはないか考えてみてください。                           (事務・栄養士 諏佐)

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